エドゥアルド・クーニャ下院議長のラヴァ・ジャット疑惑を受け、野党最大党の民主社会党(PSDB)の大統領候補3人に三者三様の思惑があると、19日付エスタード紙が報じている。
クーニャ議長の疑惑や連邦政府との絶縁宣言に関し、PSDBは立場の明言を避けており、党内での見方も割れているという。
2014年の大統領選でジウマ大統領と接戦を演じたアエシオ・ネーヴェス党首の陣営は、クーニャ氏のこれまでの議会運営を野党にとって有利なものと見ており、仮にクーニャ氏が議長を辞任しても、同陣営はジウマ大統領を罷免に持ち込みたいとしている。
アエシオ氏は14年の大統領選でのジウマ陣営の不正を疑っている。ラヴァ・ジャット作戦でリカルド・ペッソア容疑者の証言でそれを匂わす発言があったことから、同選挙を無効化して早期の大統領選やり直しに持ち込みたがっている。現時点の世論調査で、アエシオ氏はPSDBで最も有力な大統領候補と見られており、勢いがあるうちに勝負をかけたいところだ。
一方、18年大統領選挙のPSDB党内で最有力候補とされているジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事の陣営は、クーニャ氏の勢いは止まったと判断し、ジウマ政権の弱体化が18年まで続くのを待って、改めて大統領選に臨みたい考えだ。
また、02年と10年の同党候補だったジョゼ・セーラ上院議員の陣営は、ジウマ氏が罷免になり、ミシェル・テメル副大統領が大統領に昇格した際に連立を組んで入閣を狙い、そうでなければ18年の選挙を待ちたいとしているようだ。
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