リオ市北西部、デオドーロ五輪馬術会場近くで飼育されていた馬が、家畜伝染病「鼻疽」(びそ)に感染している可能性があると23日付フォーリャ紙が報じた。
8月6日に予定されているデオドーロ会場初のリオ五輪プレイベントの2週間前に、これが発覚した。鼻疽は馬、ロバ、ラバなどの致死性感染症で、人にも感染する可能性があるという。
農務省は22日、リオ市陸軍駐屯地で午後3時に予定されていた、鼻疽に感染疑いのある45頭の馬の殺処分を中止した。現在45頭の馬はデオドーロ会場近隣に隔離されている。
フォーリャ紙の取材に対し、一時殺処分を命じられた軍関係者は「馬の殺処分が急がれたのは、五輪プレイベントが近かった事が関連している。無闇な殺処分命令に我々は憤慨している」と明かした。
陸軍も農務省も殺処分命令が下された事実はないとしているが、同伯字紙は「殺処分後に埋葬される予定だったと思われる墓穴を軍駐屯地から15キロほどのカラパトの丘に発見した」と報道した。
パウロ・セーザル・クロセッチ陸軍中尉は、鼻疽感染を示す確定的な検査結果の報告は受けていないとした。
ウェルネル・リーキス獣医(34)は農務省の行った血清検査では、鼻疽を引き起こす細菌を検出できないと不備を指摘している。陸軍と農務省の会合で、2度目の検査の実施が決定された。
デオドーロ五輪馬術場は、国際馬術大会を開催するにあたって必要な衛生管理上の手続きにのっとり、半年前から隔離措置が取られている。