サンパウロ州保安局が27日、15年上半期の犯罪白書を発表し、強盗や殺人の件数が減少傾向にあると28日付伯字紙が報じている。
同白書によると、上半期の州全体での強盗総数は15万2406件で、16万1383人だった昨年同期より5・6%減少した。特に内陸部では10%下がっている。
また殺人も1931件で前年同期の2185件から11・6%減少した。サンパウロ市、大サンパウロ都市圏、内陸部でいずれも5%以上の減少を記録したが特に同都市圏で19・2%下がったのが目立った。
加えて強盗殺人も前年同期の州全体での201件から177件、強姦罪も5132件から4532件へと下がっている。
逆に上昇を記録したのは銀行強盗と自動車強盗だ。前者は州全体の総数では前年同期の89件から2件増えたのみだが、サンパウロ市で9件増えた点が気になるところだ。また、自動車強盗は前年同期の4300件から4422件と増えたが、こちらも前年同期比で7・6%増となったサンパウロ市での上昇が目立っている。
サンパウロ州保安局のアレッシャンドレ・デ・モラエス局長は今回の結果を前向きなものと解釈し、その理由として「警察の活動の活発化」をあげた。この上半期でサンパウロ州の警察が記録した逮捕数は約8万8900人だったが、これは前年同期比9%増で、2001年の統計開始以来最高だった。
また麻薬犯罪での逮捕件数も4002件と、前年同期比で15%増を記録している。