日本警察庁から長官官房国際課の四方光課長が当地を訪れ、6月29日に将来の治安責任を担うサンパウロ州軍警の士官学校学生らに向け、「日本警察における地域警察活動」をテーマに講演を行なった。
サンパウロ州軍警は1997年から、日本の交番制度を導入するなど治安改善に向けた独自の取り組みを行っている。日本側も連邦政府の要請を受け、「地域警察普及活動プロジェクト」を通して支援してきた。
外務省、警察庁、JICAが連携し、第一期(サンパウロ州で00年から2年)、第二期(12州で05年から6年)を実施。リオ五輪に向けた治安向上とさらなる全国展開を目指し、今年1月から第三期(1連邦区26州で3年)が始動した。
四方課長は「国民のための警察」「地域住民との協力」「現場警察官による問題の発見と、改善策の創意工夫」について触れ、地域警察活動の重要性に関する認識の深化を図った。
学生からは「士官学校卒業後は、講演で学んだ地域警察活動の理念に基づいて、地域社会や住民と良好な関係を構築し、信頼を得て治安改善に向けた活動を推進していきたい」といった頼もしい感想が聞かれた。