【既報関連】28日に行なわれた第16次ラヴァ・ジャット作戦「ラジオアチヴィダーデ(放射能)」の影響で、連邦政府はレナン・カリェイロス上院議長(民主運動党・PMDB)周辺の人脈に捜査が及ぶことを恐れ始めていると、29日付エスタード紙が報じている。
昨日付本紙でも報じた、電力公社エレトロブラスの原子力部門の子会社、エレトロヌクレアール社長のオトン・ルイス・ピニェイロ・ダ・シウヴァ容疑者の逮捕は連邦政府に衝撃を与えた。
それは、同容疑者が原子力部門の大物だっただけでなく、前鉱山動力相で、PMDBの要人のひとりエジソン・ロボン上議と密接な関係にある人物でもあったからだ。
ロボン上議は、レナン上院議長のグループの一員でもあり、PMDBの親玉的存在の元大統領ジョゼ・サルネイ氏とも近い人物だ。
ロボン氏の名前は、かねてからラヴァ・ジャット作戦の捜査リストにあげられていたが、オトン容疑者の逮捕により、連警の同氏に対する捜査が進展することを連邦政府はおそれている。
たとえばロボン氏は、ペトロブラス元供給部部長のパウロ・ロベルト・コスタ被告による報奨付証言の中で「(鉱山動力相時代の)08年に100万レアルの賄賂を求めた」と言及されている。
また、UTC社社長のリカルド・ペッソア容疑者の報奨付証言でも、同社がリオの原子力発電所アングラ3建設に関してエレトロニュークリアと契約を行なった際、ロボン氏が収賄を行なったと言及されていた。
ロボン氏へ捜査が及ぶことで、レナン議長への影響がでることを連邦政府は心配している。
すでにエドゥアルド・クーニャ下院議長(PMDB)はLJ関係の容疑を報道されたことで、連邦政府に絶縁宣言を行ない、〃野党〃的な行動を宣言し「目の上の瘤」的な存在になってしまっている。同下院議長は、法務省が連邦警察に自由な捜査権限を与えていることが不満のようだ。
この上、上院議長まで野党的存在になれば、喫緊の課題である緊縮財政を実行するための議会運営がさらに絶望的になりそうだ。
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