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サンパウロ市=14年度は18億レの赤字=マイナス額は前年の3倍

 2014年度のサンパウロ市財政が、13年度の3倍となる赤字額を計上していたことがわかった。29日付フォーリャ紙が報じている。
 市会計検査院(TCM)が14年度分のサンパウロ市会計を監査した結果、18億レアルの赤字だった。13年はマイナス6億レアル。TCMによると、この会計に違法性はなく、市議会に承認を勧めているという。
 14年の場合、サンパウロ市の税収は前年より7%増の384億レアルだったが、支出の方も11%上がって406億レアルとなり、差し引きマイナス18億レアルとなった。
 サンパウロ市側の誤算は、税収が当初見込んだ474億レアルから19%も低かったことだ。その主たる原因となったのが都市不動産所有税(IPTU)の増税を計画していたところが、裁判所の判断により却下されてしまったことだ。これにより、11%の税収減を記録することになってしまった。
 また、本来なら市役所が作るべきコミュニティ機能を併設した建物を作ることで、市税を一部免除される制度により、31%の減収になったことなども響いたという。
 一方、支出増は、市の見解によると、都市化計画にかかる費用によるもので、特に交通関係で41%の支出増があった。また、市は、連邦政府から支給されることを期待していた保育園やバス道などへの援助金を、まだ計画の2%しか得ることができていない。
 これで、6億レアルの赤字を記録した前年に続いて、フェルナンド・ハダジ現市長になってから2年連続の赤字となった。これまでの黒字との相殺で16億レアルがまだ市財政に残っていると市は抗弁している。