ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | MA州=過酷な刑務所実態明らかに=過密収容と暴力的な管理

MA州=過酷な刑務所実態明らかに=過密収容と暴力的な管理

 覆面の看守が囚人管理のためにゴム弾や催涙ガスを使用、超過密の監獄に押し込められた囚人の日光浴、着替えは週に1度のみ――マラニョン州都サンルイス市、ペドリーニャス複合刑務所のそんな過酷な実態が明らかになったと30日付エスタード紙が報じた。
 フラビオ・ジーノ同州知事(共産党)は「状況は完全とはいえない」と認める。昨年まで同刑務所は、同州の2大犯罪集団「マラニョン第一コマンド(PCM)」と「ボンジ・ドス・40」によって支配されており、「秩序回復の過程であり、暴徒の力を完全に除けていない現状では、止むを得ない部分もある」と弁護した。
 同刑務所の最大の問題は過密収容で、6月の総収容人員は定員の1786人を45%以上上回る2601人だった。
 看守の多くは派遣雇用で、職務に精通していない事が囚人への行き過ぎた暴力となって現れている面も否定できない。
 ジーノ知事は、刑務所の待遇改善には看守に派遣雇用者を使う事を止める事、刑務所の収容人員数を増やす事の二つが肝要とした。
 16年末までを目標に4棟の刑務所が新設されており、960人の看守と刑務所職員の正規採用活動も端緒に付いた。