連邦政府の2015年上半期の収支が、約16億レアルの赤字だったことが判明した。7月31日付伯字紙が報じている。国庫庁が1997年に発表を開始して以来、はじめて上半期での赤字を記録した。昨年同期は174億レアルの黒字だった。
15年度上半期の連邦政府の赤字額は15億9800万レアルだった。収支は5月までは黒字だったが、6月に82億1千万レアルを記録したのが響いた。
赤字の主な理由は税収減。6月の税収だけ見ても前年同期比で、2・44%(インフレを除いた実質収入で計算)減少している。国庫庁の見解だと、企業の一部が税の支払いを先延ばししたことも大きかったという。
また、6カ月で見た場合、インフレによるマイナスは3・3%で、同期間の連邦政府の支出増は0・5%だったという。
政府は15年度に基礎的財政収支を国内総生産(GDP)の0・15%、87億4700万レアルの黒字達成を狙っている。この0・15%という数字も、当初の約1・2を大きく下方修正させたもの。
仮にもし、これが達成されないとなると、投資格付けランクが「推薦できない」に落とされる危険性が極めて高い。7月28日に格付大手のスタンダード&プアーズは、次回の査定までの改善がない場合の格下げを示唆している。
政府はこの目標達成のために、ジウマ政権のアピール・ポイントである経済活性化計画(PAC)で86億レアルの予算カットを発表したばかりでもある。