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ハダジサンパウロ市長=PT票田地区への訪問激増=苦戦必至の16年選挙にらみ

 フェルナンド・ハダジサンパウロ市市長の公務での市内訪問の数が15年に大きく増え、特に東部や南部などで目立っていると、4日付G1サイトが報じている。
 15年1~7月におけるハダジ市長の公務訪問の数を市が発表した。それによると、13年同時期の30カ所、14年同時期の40カ所に比べ、今年は76カ所と、例年のほぼ2倍に増えていることがわかった。
 特に増加が目立つのは東部だ。ここは例年、訪問の多いところではあるが、今年は35回訪れている。特にイタケーラ地区に至っては5回も訪れている。最後に訪れたのは6月で「ミーニャ・ヴィーダ、ミーニャ・カーザ」156戸が引渡しされたときだ。
 これは、16年のサンパウロ市市長選をにらんでのものであろうと見られている。ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)のアナリスト、マルコ・アントニオ・テイシェイラ氏によると、イタケーラ地区は労働者党(PT)の大きな票田のひとつで、12年の選挙でもハダジ氏はここで32・57%の得票を一次で獲得している。
 PTの心配は、14年のサンパウロ州知事選でアレッシャンドレ・パジーリャ氏が惨敗を喫したことだ。同氏は市内58地区中、4地区でしか1位を取れなかった。ハダジ氏の12年の選挙時は26地区だった。
 ペトロロン疑惑などの影響で、PTの印象の悪化が昨年から急速に進んでいる。ハダジ市長は公約で150キロの左側斜線のバス専用道(一般車の右折を邪魔しないため)を約束したが、まだ2キロしか引き渡ししていない。保育所増設も公約には程遠く、不支持率が高い状況が続いている。