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オーリャ!

 8月に入り、休暇を実家で過ごしていた大学生たちがサンパウロに戻り、オーリャ子の下宿先の県人会館も数週間ぶりに賑やかになった。
 マリンガやクリチーバなど、サンパウロ市から遠く離れた故郷で家族とゆっくり過ごしたとか。聞けば休暇では毎回帰省するそうで、顔色を見れば幸せ具合が良く分かる。
 オーリャ子の学生生活を思い返すと、実家には4年間で一度しか戻らなかった。群馬と北海道は遠いが、飛行機を使えばたった2時間の距離。それでも両親と会うのが照れくさかった。
 到着して4カ月、日系社会のおかげで日本に対しては一度もサウダージを感じたことが無かったが、思わぬところで家族が恋しくなってしまった。
 「家族は大事にするのが当然だよ」と初めて言われたのがブラジルだったのは一生忘れない。その日は早起きして久々に、ネット電話で両親の声を聞いた。(桃)