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5日のコーロル氏(Fábio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil)

コーロル元大統領=議会での釈明発言で暴言=罷免後23年後のスキャンダルに

 1992年に前代未聞の大統領罷免処分にあった現上院議員のフェルナンド・コーロル氏が5日、議会で釈明演説を行ない、自らに嫌疑をかけている連邦検察庁のロドリゴ・ジャノー長官に対して「フィーリョ・ダ・プータ」(売春婦の息子)とののしる発言し、議会という公の場では異例の暴言だと話題になっていると6日付Exame電子版が報じている。
 コーロル氏は92年9月、同氏の財源となっていた右腕的人物PCファリアス氏が汚職に関わっていたことが判明したことで議会の罷免投票で弾劾された。ところが出馬禁止期間を終えるや、2007年にアラゴアス州の上院議員として政界に復帰していた。
 しかし、石油公社ペトロブラスを中心としたブラジル史上最大規模の汚職事件「ペトロロン疑惑」を捜査する「ラヴァ・ジャット作戦」の一環でこの7月、家宅捜査を受けていた。
 コーロル氏はペトロブラスの子会社BRディストリブイドーラ社などから2600万レアルの収賄を受けたと疑われている。自宅からはランボルギーニ、フェラーリ、ポルシェといった3台の高級車が押収された。マネー・ロンダリングで賄賂が車に形を変えて渡された疑いを持たれている。
 コーロル氏は5日、釈明のために連邦議会の演壇に立ち、BRディストブイドーラ社との関係について「契約を正式に行なっており、法の定めに従って取引を行った」と説明した。
 検察庁長官は、上議が2600万レアルを不正に受け取っていると見ている。押収された高級車は賄賂という犯罪の結果なので上議に返還することを拒否するよう連邦最高裁に要請している。
 コーロル氏は「ローン支払いの遅れはあくまで商業上のことであり、法的に大きな処罰を受ける危険性を伴うようなことをしたわけではない。遅れているのはローンの免除が少ないからだ」と語ったあと、ジャノー長官へのあてつけとして「全くもっての誹謗中傷だ」と言ったあと、「フィーリョ・ダ・プータ」とはき捨てるように言った。
 コーロル氏は大統領罷免時には逮捕されてはいないが、今回は展開次第では予断を許さない。

※この発言の様子は、以下のサイトの映像(5分4秒目)で見られる。

http://exame.abril.com.br/brasil/noticias/em-discurso-no-senado-collor-chama-janot-de-filho-da-puta