ダッタフォーリャによる最新の世論調査で、ジウマ大統領の支持率、不支持率で、遂に民政復帰後の大統領の中でのワースト記録を更新した。一方で、大統領がその座を追われると実際に思っている人も、まだ過半数には満たないが増えつつあることもわかった。6日付フォーリャ紙が報じている。わずか2年余りで急転直下、最悪の状況へ一直線に向かっている。
今回の調査は4~5日に、全国201市の3358人を対象に行われた。ジウマ大統領の支持率(最高、良好評価)は前回6月の調査時の10%から落ち、8%となった。不支持率(悪い、最悪評価)は65%から71%に達した。
これは92年9月に大統領罷免となったフェルナンド・コーロル氏が、その直前に記録した「支持率9%、不支持率68%」をも更新する歴代ワースト記録となった。
内訳を見ると、14年の大統領選の際にジウマ氏の大票田となった北東伯でも「支持10%、不支持66%」、北伯が「支持9%、不支持65%」と悪化している。
所得別に見ても、これまでジウマ氏の支持基盤であった「最低所得の2倍以下の所得」の層で「支持10%、不支持69%」となっており、四面楚歌の状態だ。
今回のダッタフォーリャは罷免の可能性についても尋ねており、「議会はジウマ大統領の罷免手続きを進めるべき」との質問に66%が「するべき」と答えた。この数字に関しては前回調査の63%からわずかに上がっただけだ。
「ジウマは大統領の座から追われることになると思うか」の質問には「はい」が38%で「いいえ」が53%。国民の中では「大統領に不満はあるものの、罷免までは行かないだろう」との考え方が多いことをうかがわせている。
しかし、6月の時点では「はい」が29%で「いいえ」が64%だったことを考えると、大統領の座を任期まで守れないだろうとの考えに傾きはじめていると見ることもできそうだ。
支持率の推移を見ると、2年前の13年3月調査では支持率が65%もあり、不支持率は9%しかなかった。W杯前年である同6月の「抗議行動の波」直後にいきなり支持率は30%と半減し、不支持率は25%と急増したが、それでも支持率の方が高かった。
その後、W杯後半の14年7月から選挙キャンペーンが始まると同時に支持率が一時的に上昇し、同10月には支持率42%、不支持率20%まで改善していた。ただし、選挙終了直後から急激に悪化し、今回ついに歴代大統領で最悪の数字までたたき出した。