6日夜、労働者党(PT)の宣伝放送が10分間ほどテレビやラジオで流れたのに合わせて、16州で鍋を叩く抗議運動「パネラッソ」が起こったと7日付伯字紙が報じている。
放送がはじまったのは夜8時20分過ぎ。俳優のジョゼ・デ・アブレウが登場し、「危機の対処には2つの方法、希望、悲観主義がある」と語った。
ルイ・ファルコンPT党首は「一つ目の方法は政府を前向きに批判すること。もう一つは民主的な選挙で選ばれた政府を不安定化しようとすることだ」として、ジウマ大統領の罷免と再選挙を求めている民主社会党(PSDB)のアエシオ・ネーヴェス氏が映された。まるで選挙時を髣髴とさせる攻撃的な内容となった。
そして、ジウマ政権の実績が語られた後、「21」という数字が出て、「軍事政権の21年が政治の混乱を救ったか」とのメッセージが流れた。
さらにルーラ前大統領が登場し「ブラジルは必ず回復する」とした後、汚職に関してのナレーションが流れ「PT」といわずに「政府や政党は間違いも犯す。しかし、2度と起こさないよう忘れないことが大事だ」とした。
そしてジウマ大統領が登場し、「私は不正な圧力にも耐えてみせる」と語った。
そして最後は、ここ最近、PTの政権放送時に起こるパネラッソを皮肉って、鍋をブラジル料理で満たした映像が映り、「PTは最もブラジル人の鍋を満たした党だ」(国民に豊かな食生活を与えた)と訴えて締めくくった。
だが、この放送の間中、視聴者たちは自宅の中で窓を叩く行為を繰りかえし、世帯によっては室内の電気を付けたり消したりしながら、ベランダの外まで出て、「フォーラ(やめろ)、ジウマ」と叫び続けた。
16日には全国規模での反ジウマ・デモが行なわれる予定だ。
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