女性への暴力行為を防ぐためのマリア・ダ・ペーニャ法発効9年を記念し、リオ州出身の女性画家が連邦議会前の芝生で絵画を作成した。
世界的にも知られる画家のパンメラ・カストロさんの作品は幅7メートルに及ぶもので、10日に描かれ、11日に下院に寄贈された。
パンメラさんは、マリア・ダ・ペーニャ法の発効9周年を祝い、同法について知り、同法を適用するべき事を思い起こすためにこの絵を描いた。
マリア・ダ・ペーニャ法は、夫から殺されそうになって下半身不随となった女性の名前を取ったもので、夫や恋人、時には子供による暴行から女性を保護し、刑罰を重くした法律で、2006年8月7日に裁可、発効となった。
パンメラさんは常に、女性が平和に暮らせるための権利について語り、真の意味の男女同権が実現する事を願って活動しており、その通り名もスプレーインクを使って壁画などを描く画家を意味する「グラフィテイラ」と、マリア・ダ・ペーニャ法をかけた「グラフィテイラ・ダ・ペーニャ」となっている。
夫や恋人からの暴力行為などで苦しむ女性は大勢いるが、報復や経済的な支えもなく捨てられる事を恐れ、警察などに通報する事さえしない人も多い。マリア・ダ・ペーニャ法の発効後は、家庭内暴力などの通報や告発も徐々に増えており、サンパウロ市のように、女性問題を専門的に扱う警察署を設置した自治体もある。
パンメラさんは、議会にも男性並みの数の女性が進出していても良いはずなのに現実はそういった姿とは程遠いため、自分の作品を下院に寄贈する事で同法の存在が広く知られるようになると共に、女性の権利や女性の保護についても議論が進めばと考えている。(10日付アジェンシア・ブラジル、フォトス・プブリカスより)