ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 省庁前に女性が続々集結=権利求めて5回目の行進
11日の開会式(Ricardo Stuckert/Instituto Lula)
11日の開会式(Ricardo Stuckert/Instituto Lula)

省庁前に女性が続々集結=権利求めて5回目の行進

 12日朝、ブラジリアのマネ・ガリンシャ国立競技場から省庁前までの約5キロの道が、農村女性達で埋め尽くされたと同日付アジェンシア・ブラジルが報じた。
 2000年に始まった〃マルガリーダ達の行進〃は、農村労働者の社会的な権利を守るために戦い、1983年8月12日に殺されたマルガリーダ・マリア・アウヴェスさんを顕彰して8月に行われている。
 第5回目となる今年のテーマは「民主主義と正義、自由、平等に基づく持続可能な開発」で、バスで40時間以上かけたりして全国から集まってきた農村女性達は11日、ルーラ前大統領らも招いて開会式を開催。12日の行進には労組や社会運動団体の代表も参加した。一行は農地改革推進や平等な権利などの従来からの要請始め、政治改革やエドゥアルド・クーニャ下院議長退陣までを声高に叫んだ。
 同行進の参加者達は午前11時に上院で顕彰された後、午後3時にジウマ大統領と会見し、7月初旬に提出した提案書への回答を受け取った。
 この提案書には、農業や漁業といった一次産業に従事する人達を、女性に限らず、統合的に取り込んでいく政策や農村部の保育所増設、環境に配慮した農業生産の推進、自分達が生産した品の直接販売といった要求を満足させるような政策要請のほか、女性の安全や人権保護といった要求も盛り込まれている。
 同行進に参加している女性達の中には家庭内暴力に苦しんだ人も多く、暴力抑制への取り組みも要求項目の一つだ。参加者達は、7日に発効9周年を迎えたマリア・ダ・ペーニャ法など、女性に対する暴力行為を禁じ、女性を保護する法案や機関の整備はこの活動の実の一つと考えている。
 食の安全や農薬使用、労働者の権利なども全ての人に関わる問題だが、農薬使用に関する項目は15年間、満足のいく回答を得ていないという。