レアル・プランが導入されたのは1994年7月だが、当時の100レアルは現在では19・89レアルの価値しかなく、購買力は80・11%低下したと12日付アゴーラ紙が報じた。
政府の公式物価指数である拡大消費者物価指数(IPCA)で見ると、94年7月~今年6月の物価は402・74%上昇しており、インフレ昂進で購買力が殺がれた様子がよくわかる。
レアル導入直後は1米ドル=1レアルの管理変動相場制も敷かれたが、一時は0・80レアル/米ドルを割り込んだ時期もあり、ドル族を苦しめた。1998年11月以降は、レアルの大幅下落と国際通貨基金からの415億ドルの支援受け入れなどで管理相場が維持できなくなり、1999年1月に完全な変動相場制に移行した。以後、対米ドルでの通貨価値は大幅に低下している。
レアル導入前のブラジルではインフレ対応のために1千分の1のデノミネーションが繰り返された事を考えれば、レアルの安定性は非常に高い。1993年に導入されたクルゼイロ・レアルからレアルへの切り替え時は2750分の1のデノミだったため、1942年~94年の52年間では275京分の1、1986年~94年の8年間でも2兆7500億分の1のデノミが行われてきた。
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