16日、今年に入って3度目となるジウマ政権に対する抗議行動(マニフェスタソン)が全国26州と連邦直轄区で同時開催された。軍警発表の参加者数は全国合わせて79万人で、3月15日のマニフェスタソンを下回ったが、参加者の意識が「大統領罷免」へと具体的に方向性の固まったものになった。17日付伯字紙が報じている。
マニフェスタソンの規模は全国168市と、3月15日の212市には及ばなかったものの、4月12日の152市は上回った(エスタード紙より、G1サイトでは、8月は205市で87万9千人。3月は252市で240万人、4月は224市で70万1千人が参加と報道)。
サンパウロ市でも、いつも通りにパウリスタ大通りで、軍警発表35万人、ダッタフォーリャで13万5千人の人が集まった。サンパウロ市の場合は13時頃から人が集まり、15時にはダッタフォーリャ集計で12万人の人で溢れかえっていた。
人数そのものは1回目よりも減りはしたが、16日夜、大統領官邸でおこなわれた、連邦政府内でアルチクラソン(政局調整)を担当する労働者党(PT)の閣僚4人が参加した会議では、マニフェスタソンの矛先が、これまで以上にPTやジウマ大統領、ルーラ前大統領に向けられたものとなっていることを認め、PTが経済や政治危機を乗り越えるのにはさらに時間がかかるであろうとの見方を示した。
特に、前回4月12日以降、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)でPT元中央会計のジョアン・ヴァカリ・ネット被告や、メンサロン事件の主犯として実刑判決を受け、自宅受刑中だった元官房長官のジョゼ・ジルセウ容疑者が再逮捕された。
それに加えて、直前の14日にはルーラ氏が、ラヴァ・ジャットで逮捕された建設大手オデブレヒトのアレッシャンドリーノ・アレンカール被告が、同被告逮捕の4日前の6月15日に電話で話し合った事が連邦警察の盗聴で明らかにされていた。
そうしたこともあり、マニフェスタソン参加者の中には「ジウマ罷免」のほかに「ルーラ逮捕」を求める声も目立ち、囚人の人形を抱えてアピールする人もいた。また、様々な場所で、ラヴァ・ジャットを管轄するパラナ州連邦裁判所判事、セルジオ・モロ氏を英雄視する向きが目立った。
また、今回のマニフェスタソンには、野党・民主社会党(PSDB)の大物政治家が参加した。特に昨年の大統領選で接戦の末敗れたアエシオ・ネーヴェス氏は、お膝元のミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテで街頭車に設けられた演壇に立ち、「ブラジルは目覚めた」などと聴衆に訴えた。
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