今年のサッカー・ブラジル全国選手権も半分が終了し、これまでより改善の見られた点が多々あった。しかしまだ充分ではない。
これまでに見られるポジティブな要素は、平均観客動員数の増加、今年採用の午前11時開始試合の人気振り、若き新星の台頭などだ。
スポーツビジネスコンサルタントのアミール・ソモッギ氏は、19節終了までの1試合平均観客数1万7256人という数字は、昨年同時期より12・5%高く、各チームの、優先的にチケットを買えるクラブ会員への顧客取り込みが上手くいっている事、新設スタジアムが支持されている事などの結果だとしている。特に、昨年の1万4920人から倍以上の3万4275人にアップさせたパルメイラスの例は顕著だ。
しかし、ソモッギ氏にはまだ物足りない。「ブラジルはその人口からして平均4万人は集められる潜在力がある。イングランド・プレミアリーグの約半分の平均3万人を達成できれば充分だ。改善はされたが、まだ少ない」と語る。
新星の台頭に関しては良い面と悪い面がある。全国選手権1部で、9月初旬のフランスとの親善試合に招集された五輪代表22歳以下の選手は16人おり、フラメンゴのジョルジ、コリンチャンスノルシアーノ、グレミオのルアンなどが活躍を見せている。
しかしながら、折角のスター候補たちは、フランス遠征と重なるリーグ戦を3試合も欠場しなくてはならない。
これは、FIFAは国際試合のスケジュールをずっと前に発表しているのに、国内リーグを休みに出来ないブラジルサッカー界の構造的問題だ。
19節終了時で監督が交代したのは16チームあり、ほぼ1節に1人の割合だ。チーム執行部に長期的ヴィジョンが欠如しており、監督のクビがすぐにすげ替えられる事や、放漫経営で選手の給料さえも遅れが出ている事なども早急に改善されねばならない。(18日付フォーリャ紙より)
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