ドイツのメルケル首相が19、20日に再来伯するため、ジウマ大統領が夕食会を開催する他、鉄道や陸運、水運などの公共事業への独企業の参加を呼びかけ、地球温暖化防止その他についても話し合う意向と、17、19日付G1サイトなどが報じた。
2012年以降のドイツはブラジルにとって欧州で最も身近な存在で、中国や米国、アルゼンチンに次ぐ、世界4位の交易相手国でもある。2014年の両国間の貿易総額は205億ドルに上る。
今回の訪問は2月13日に開かれた両国外相会談で決まったもので、ジウマ政権では、昨年のW杯観戦を兼ねた訪問に次ぐ再訪問となる。メルケル首相は10人の閣僚を伴って来伯する事になっており、19日に夕食会が開催される。
具体的な会談は20日で、最初は両首脳と主要閣僚だけの少人数の、その後はそれ以外の随行者も参加した形の会談が行われる。会談後は合意の調印と合同会見が行われた後、外務省での昼食会に移行する予定だ。
マウロ・ヴィエイラ外相は2月の外相会談後、ワーキング・ホリデービザに関する合意成立を明らかにすると共に、ブラジルとドイツは深くかつ古い関係を持ち、同国の技術や投資がブラジルの発展を支えてきたとした上、首脳会談では、科学や技術、教育といった分野での協力や貿易、投資その他の分野での関係強化が期待されると述べている。
ジウマ大統領は、6月に発表された運輸網整備などの物流関連の事業計画(総額1984億レアル)に独企業も参加するよう呼びかけると共に、気候変動や国連安全保障理事会改革といった問題についても話し合う。
また、両首脳は共に米国の諜報機関元職員の告発によって盗聴などを受けていた事が明らかにされたという経緯があり、サイバー攻撃防止策などに関する問題も話題に上ると見られている。