ロックの「ロラパルーザ」、ダンス・ミュージックの「トゥモロウランド」と、世界的に有名なフェスティバルのブラジル版が上陸しているサンパウロだが、「ならば国内最大の人気音楽のフェスも」とばかりに、サンパウロで今度は「ブラジル版カントリー・ミュージック」こと、セルタネージョの大型フェスティバルが行われる。
そのフェスティバルの名前は「ブラーマ・ヴァリー」。国内大手の飲料メーカー、ブラーマがスポンサーのフェスティバルだ。日程は11月28、29日、場所はサンパウロ西部の競馬場、ジョッキー・クラブだ。奇しくも、ロラパルーザの最初の2回(2012、13年)が行われたのがここだ。
出演は国内で有数の人気ドゥプロ(デュオ)、フェルナンド&ソロカバを始め、ルーカス・ルッコ、シタジーニョ&ショロロー、レナト・テイシェイラなどだが、今回のフェスティバルでは、セルタネージョ以外からも、大ベテランの黒人サンバ歌手のジョルジュ・ベンジョール、女性R&B歌手のネグラ・リー、そして、フランスからのテクノDJ、ボブ・サンクラーまで、バラエティに富んだゲストも予定されている。
ブラーマのマーケッティング・ディレクターのグスターヴォ・セグンチーニ氏は、「せめて10万人」と観客動員を希望し、13~15万人の動員を記録する前述のロラパルーザやトゥモロウランドに負けない大イベントにしたい意向だ。
「セルタネージョは国内のラジオで最も多く曲がかかり、ここ5年でもっとも成功した音楽なのに、こうしたイベントがこれまでなかった」と語るセグンチーニ氏は、このフェスティバルの可能性に大いに期待している。
もっとも、サンパウロでの大型セルタネージョ・フェスティバルはこれが最初ではない。昨年から北部のアニェンビ・アリーナではじまった「ヴィラ・ミックス」が第1号だ。
これは多くのセルタネージョの人気歌手の出身地で、「ブラジルのナッシュヴィル」の異名を取るゴイアス州ゴイアニアではじまったイベントのサンパウロ版だ。本場のゴイアニアでは一晩で6万人集客できるイベントとなっている。
この「ヴィラ・ミックス・サンパウロ」は今年も9月19日に行われる。昨年は3万5千人と、ジャンルとしての圧倒的な人気ほどの動員を得られなかったが、果たして今年はどうなるか。(20日付フォーリャ紙サイトより)