今月11日に人民元切り下げにつながる制度変更を発表し、世界を驚かせた中国が、21日に、製造業の景況感を示す製造業購買担当者指数(PMI)が8月に0・7ポイント悪化との速報を流し、全世界の株式市場が再び揺れていると22日付伯字紙や24日付各紙サイトが報じた。
中国は昨年、「中国は128カ国にとって最大の貿易相手国」と発表。世界各国と中国経済との繋がりが急速に強まっているため、21日の速報は、11日の人民元の引き下げに続く大きな衝撃を世界中に与えた。
中国経済の悪化は世界経済冷え込みへの懸念を呼び、為替や株価指数を始め、多部門に影響を与える。その一例は投資への懸念や原油価格の下落で、ニューヨーク市場では21日、米国産原油が約6年半ぶりに1バレル=40ドルを割った。上海市場は24日も一時9%下げたが、最終値は8・49%下げた3209・91ポイントで終わった。同市場は6月以降、下落傾向が続いていたが、これほどの幅で下落したのは初めてで、80%を占める市民投資家を含む投資家達は、今後への懸念を隠せない。
東京市場や台湾市場の終値は4・61%と4・84%下げ、欧州でもパリやアムステルダムが各7%以上下げた他、ミランやマドリッドも6%かそれ以上、ロンドンでも4・20%下げた。
米国のダウ・ジョーンズやナスダックも、取引開始直後に約6%と7%強の下落を記録した。
大豆や鉄鉱石などのコモディティ輸出が主力のブラジルは、中国経済の動向の影響を強く受ける国の一つで、サンパウロ証券取引所の指数は21日に1・99%下落。24日午前10時34分には一時的に6・4%も下落したが、午後5時時点での下げ幅は3・03%に落ち着いた。
なお、24日の為替は午前9時過ぎに2・05%のドル高、1ドル=3・57レアルとなった。終値は1ドル=3・55レアルでひけた。