ブラジル日本都道府県人会連合会(本橋幹久会長)の臨時の代表者会議が20日午後、文協ビルの県連会議室で行われ、次回の第19回日本祭り開催が決定した。大幅な赤字予想をはねのけ、結果的に約7万レアルの黒字となったことが報告され、全会一致で来年の継続が決められた。
27日の8月度の定例代表者会議を前に、日本祭りの継続意思を確認する機会が設けられた。山田康夫実行委員長(第18回)は出席した32人を前に、「今月末には会場のサンパウロ・エキスポ側へ賃貸料10%の頭金を支払うことになっている。定例会を前に開催の可否を決定したい」と説明した。
今回の収支報告では約7万レの黒字だったと明らかにされた。開催直前の5月に議員助成金が出ないと判明し、収入予測が30万レも減り、計27万レもの赤字を見込んでいた。ところがフタを開けたら一転、黒字と報告された。
山田委員長は好転理由に「前売り券の売上増」「約120店のバザリスタ出店」「電気、水道代の15%減」を挙げた。バザリスタは史上初の満員御礼で、急遽出店スペースを拡大するなど直前まで対応に追われた。電気、水道代は7万レ分の削減だったという。
これを受けて全員が来季開催に賛成、「第19回日本祭り」実施が決定された。日時は月末ではなく給料日に合わせ月初めに。7月第2金曜を初日とする8~10日とし、同会場で開催する方向だ。翌8月にはリオ五輪を控えるため、大まかなテーマを「スポーツ」に定めた。
市川利雄副委員長(第18回)が来年の予算を説明した。支出は330万7千レとし、収入は議員助成金や州の免税プログラム「ProAC」やスポンサーの増減に合わせ最良、現実的、最悪の3段階に分けた。順に379万4千レ、318万レ、281万5千レとしている。
スライドを使い、来年以降の体制作りについても提案。「各県人会の優秀な人材を集め、経営戦略、建築、会計などの運営専門家チームを組織しよう。経費削減もまだ可能。総出となって取り組むべき」と訴えた。
世耕弘成内閣官房副長官と面会した本橋会長が同日昼に帰伯。「7日の面会日には正確な収支が不明で、来年は難しいかもと正直に報告した。しかし世耕さんからは『来年はなおさら支援が必要かも。違う形で参加します』という言葉を頂いた」と支援継続も前向きだと伝えた。
次回に向けた改善案も寄せられ、車両出入りの利便化や、場内のレイアウトを見直すなどの対策が挙げられた。
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県連日本祭り一番の出費は会場賃貸費。今年は89万7千レだったが、次回はインフレで100万レ越えもあり得るとか。高い〃買い物〃をした割に今年、駐車場は未完、足元も雨でぬかるむなど悲惨な有様だった。役員らは「会場側は年内に完工する。日本祭り以前に2つの大きな行事も控えているので、未完はないだろう」と楽観。今回も間に合うはずだったのだが…。念のため、「契約違反の条項」も明記した方が良いのでは。
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