ブラジル人の友人と日本語・葡語の交換授業をしている。お互いの母語を教えあうというものだ。「日本語を教えることは簡単ではない」と頭では理解していたつもりだったが、想像を超えていた。
例えば「そんな能書きは自分で一回〃でも〃やってから言いなさい」の「でも」は逆説ですか? 「コスパ」(コストパフォーマンス、費用対効果のこと)は何と何をくっつけて縮めたもの?―などの質問に、こちらも頭を抱える。
そんな難問が目白押しだが、そのうち〃目白押し〃も、「なぜ目白を押すと、続々という意味になるのか?」と彼に聞かれるだろう…。日本語のなんと難しい事か。
こんな稚拙な日本語講師体験記を披露するのもはばかられるほど、コロニアの先人達は日本語教育において蓄積があることだろう。ぜひ子や孫との日語教育苦労談、珍問答を本紙「ぷらっさ欄」に寄せてほしい。(規)