25日、高等選挙裁判所(TSE)で、2014年の大統領選挙でジウマ大統領(労働者党・PT)が選挙法に違反したとの疑惑についての民主社会党(PSDB)からの訴状について、TSEで審理するか否かの投票が行われた。最終的な結果はまだ出ていないが、「審理継続」へ賛成を投じた判事は既に半数を上回っている。26日付伯字紙が報じている。
TSEは13日にこの件に関する投票を開始したが、このときはルイス・フクス判事の「もう少し調べる必要がある」との提言で投票が中断され、25日にそれが再開された。
25日も、残り2人となった時点でルシアナ・ロッシオ判事が投票の一時中断を提案したが、この時点では既に、ジウマール・メンデス、ジョアン・オタヴィオ・デ・ノローニャ、エンリケ・ネーヴェス、ルイス・フクスの4判事が「審理継続」に投票していた。「審理打ち切り」に投票したのは、報告官として最初に投票したマリア・テレーザ・デ・アシス・モウラ判事だけだった。
投票を行っていないのはロッシオ判事と、ディアス・トフォリTSE長官の2人のみだが、仮に両者が「審理打ち切り」に票を投じても「審理継続」が多数となる。「投票の延長は、審理打ち切りを擁護する側の証拠の提出などが目的となる」とトフォリ氏は語った。
この訴状は、昨年の大統領選でジウマ氏に敗れたアエシオ・ネーヴェス氏やその支持者らが提出した四つの訴状のうち、ジウマ氏側の「選挙法違反」についての訴えに関するもので、もしこれが賛成多数のまま、審理継続となれば、ジウマ氏とミシェル・テメル副大統領は証言台に立たなければならなくなる。
今回の審理と並行し、メンデス判事は25日、サンパウロ州財務局に、ジウマ陣営が160万レアルを支払ったアンジェラ・マリア・ド・ナシメント・ソロカバ社がどういう企業なのか調査するよう命じた。同社は選挙の2カ月前に出来ており、届け出られた住所には該当する会社がなく、納税の記録もないという。
メンデス判事は21日に連邦検察庁と連邦警察に対し、PTが2400万レアルを支払った印刷会社「フォカル」の調査を求めていた。同社は元運転手が共同経営者として登録されている。610万レアルの支払いを受けた「レデ・セグ・グラフィカ」も従業員がおらず、13年までは運転手だった人物の名前で登録が行われている。
25日の審理では、メンデス判事とマリア報告官が激しく口論する姿が見られた。マリア氏はラヴァ・ジャット作戦で判明した汚職とPTへの選挙資金との関係についての疑惑は検察庁と連警が調査するべきもので、TSEの管轄ではないとしたが、メンデス氏は、賄賂の一部が選挙資金にあてられた可能性が十分にあると主張している。
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