26日夜、上院が連邦検察庁のロドリゴ・ジャノー長官の再任を、正式に承認した。その直前に行われた上院憲政委員会(CCJ)の諮問会では、ラヴァ・ジャット作戦で起訴された議員が少なくなかったことや、同作戦に関した政党の利害関係から、ジャノー氏に激しく詰問する議員の姿も見られた。27日付伯字紙が報じている。
ジャノー長官の再任は、諮問会後に行われた本会議での投票で、賛成59、反対12、棄権1で承認された。上院にはラヴァ・ジャットで捜査リストにあがった議員がレナン・カリェイロス議長をはじめ13人いたことが懸念材料になっていたが、そのことは命取りとはならなかった。
本会議での投票の前に行われたCCJでの諮問会は10時間に及んだが、ジャノー氏の再選を推薦する流れは諮問会前からできており、26対1の圧倒的な大差で同氏再任を承認した。
ただ、諮問会自体は白熱する場面が多かった。最大の見せ場を作ったのは、元大統領のフェルナンド・コーロル上議だ。同上議は、ペトロブラス子会社のBRディストリブイドーラの事業への企業斡旋で、2010~14年に約2600万レアルの収賄を受けた容疑で起訴されたばかりだ。
自身の潔白を主張するコーロル氏は最前列に陣取り、ジャノー氏が個人の裁量でラヴァ・ジャットを指揮していると批判した。これに対しジャノー氏は、「私は全てにおいて法律に対して平等にことを進めている」と返答した。
コーロル氏はさらに、「捜査を行うに際して秘密にすべき情報を漏らしている」と畳み掛けたが、ジャノー氏は「それを行っているのはマスコミであり、私たちではない」と返した。
ジャノー氏は、連日マスコミを賑わせている、容疑者たちの罪の軽減を引き換えにした報奨付供述に関して「証拠の収集や刑法手続きの迅速化にすごく役立っている」として、実施の有効性を訴え、改めて肯定した。
この諮問会では政党間の本音も垣間見られた。民主社会党(PSDB)のアエシオ・ネーヴェス、アロイージオ・ヌーネス両上議からは「なぜ(パサデナ製油所買収に関する)ジウマ大統領の責任を問わないのか」との質問が飛び出したが、ジャノー氏は「現職大統領には就任前の行為に関する責任は問えない」との最高裁の判断を示して返答とした。
労働者党(PT)のリンドベルグ・ファリアス上議やジョゼ・ピメンテル上議からは、「PTとPSDBの議員に対して捜査の扱いに差がある」との不満も出たが、ジャノー氏は「どこの政党にも肩入れはしていない」と切り返した。
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