電子機器メーカーのポジチーボ・インフォルマチカ社(PI社)は、スマートフォン部門の新事業を準備しており、新機種〃クォンタム〃を投入すると27日付けエスタード紙が報じた。
来週、サンパウロ市で行われる新作発表会は、サムスンやモトローラ、LGなどの世界規模の会社との競合でスマートフォン分野では未だ確固たるシェアを獲得できていない同社の「再挑戦」と位置づけられている。製品開発の遅れは同社の業績悪化の主要因で、同社は先週、14年にSONYから分社したVaio社と契約し、Vaio製品を国内生産する権利を得た。
PI社の第2四半期の収益は22%減り、3960万レアルの赤字決算となった。不況もあり、パソコン販売は低迷し、スマートフォンも今年5月に前年同月比16%の販売減を記録した。
7月にルアンダに工場を開くなど、肯定的な動きもあるが、同社が投資家達の関心を取り戻すには、より具体的な成果を挙げる必要がある。
Vaioとの提携を「先見の明がある」と見る専門家は、「同社が製品の質、パッケージ、宣伝など全ての面で良い仕事をすれば、Vaioの潜在力が発揮される可能性はある」と語る。
「クォンタム」は未知数で、スマートフォン分野でのシェア3%の同社がブラジル市場を席巻しているLG、サムスンと競合するのは非常に困難だ。