ドイツ・サッカーの最強チーム、バイエルン・ミュンヘンに移籍したばかりのダグラス・コスタが、現在大活躍を見せている。だが、注目度が高いがゆえに、手厳しい言葉もチームメイトから受けている。
今季、シャフタール・ドネツク(ウクライナ)から移籍したばかりのコスタは、移籍早々にウィングのポジションを獲得。ブンデス・リーガ開幕から3戦に全て先発出場し、ほぼフルタイムでチームの3連勝に貢献している。
バイエルンの攻撃陣と言えば、昨年のW杯でセレソンを1―7という屈辱の敗戦に追いやったドイツ代表の主力であるトーマス・ミュラーやマリオ・ゲッツェ、10年のW杯でセレソンに苦杯を舐めさせたオランダ代表のアリエル・ロッベンらが前線に顔を並べている。その中に混じっての活躍はかなり有意義なものだ。
だが、そうした中でのプレーだからこそ、厳しい注文も受けている。ロッベンは8月29日に本拠地のアリアンツ・アリーナで行われた対レヴァークーゼン戦の後半30分に見せたコスタのプレーを、ドイツの取材陣に対して批判した。
それは、ボールをドリブルしていたコスタが相手側のプレイヤー2人に囲まれた際、ボールを両足ではさんで後ろから背中越しにボールを浮かして相手を抜いたプレーだ。
ロッベンは「彼は本当によくやっている。だが、もっと相手に敬意を払うプレーをしないと。ああいうサーカスのようなプレーはね」と語った。その日、試合は既に3―0とバイエルンの圧勝が濃厚な展開で、そこにさらに相手に恥の上塗りをするようなプレーだと解釈されたのだ。
このロッベンの発言に対し、バイエルンのペップ・グアルディオラ監督は「あれはブラジルでは一般的なプレーだ。ネイマールもよくやっていることだしね。コスタは人柄的にも立派な人物で、対戦相手にも敬意は払っているよ」とコスタのプレーを擁護した。もっとも、ネイマールもスペインのリーグで同様のプレーを行って、批判を浴びることがある。
「ブラジルらしさ」を通すか、「郷に入れば郷に従え」で欧州流を覚えるか。コスタの今後のプレーも注目される。(8月30日付ESPNサイトより)