昨年3月15日から国際連合ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)司令官を務めていたブラジル陸軍のジョゼ・ルイス・ジャボランディ・ジュニオル大将が、ブラジルへ帰国する便の中で心筋梗塞を起こし、8月30日に他界したと8月31日付各紙サイトが報じた。
ハイチ安定化ミッションは、2000年の議会選挙以降、同国内の政治勢力間の対立が激化し、内戦状態になったため、国連安保理が2004年2月に派遣を決め、同年3月1日に現地入りした多国籍暫定軍(MIF)の後続として、同年4月に派遣が決まり、6月1日にMIFからの引継ぎを行った。
同ミッションは2007年現在で約8800人を数え、内約7千人が平和維持軍の軍事要員だった。派遣人員は2010年1月のハイチ地震後に3500人増員されたが、今年からは人員削減が始まる。平和維持軍の司令官はずっとブラジル陸軍の大将が務めており、現在は13カ国(最高時は19カ国)の兵士を統率している。
ジャボランディ大将はアマゾナス州マナウス市に住む数カ月前に生まれた孫の訪問と、アラゴアス州マセイオー市の親族の誕生日に出席する予定で8月30日に帰国の途に着いたが、マイアミからマナウスに向かう飛行機の中で心筋梗塞を起こしたという。
同大将は1976年から陸軍に所属しており、ハイチに派遣される直前はパラー州ベレンで第8地区の司令官を務めていた。1991年には国連の中米監視団員、また、1992年にはエル・サルバドルの国連監視団員としての任務に就いた経験もあり、昨年3月に、前任のエディソン・レアル・プジョル大将から平和維持軍司令官の職務を引き継いでいた。