ホーム | 文芸 | 読者寄稿 | 日系コロニアの希望の星=サンパウロ 栗木大樹

日系コロニアの希望の星=サンパウロ 栗木大樹

 先日、県連の日本祭りに行って来ました。その人の多さ、車の多さにびっくりしました。また、祭りの規模の大きいこと。議員からの支援もなくなったと聞いており、大変だろうなと思いましたが、この不景気の中スポンサーも増え、皆さんの心意気を感じました。
 中1日は雨に祟られたようでしたが、終日大賑わいだったようで、15万人も来場したとあり、関係者は胸をなでおろしたことでしょう。本当にご苦労様でした。
 その日本祭りで、私の楽しみは食べること。本物の日本の郷土食にわくわくしながら、本場の味を堪能しました。
 今回のテーマは『絆』とあり、日本との交流を盛んにしてほしいと、各所で働く若い青年が7百人もボランティアとして参加し、運営を支えてくれたそうです。県人会の屋台も若い人の笑顔で溢れていました。
 日系社会は衰退しているとの声もありますが、この祭りに来ると、明るい未来を感じます。裏方の支えと、多くの方の協力・支援のおかげで、日本の文化が世界のどの国よりも盛んであると言われているのだと思います。
 特に、黙々と働く婦人の皆さまは、食の外交官として感謝されています。また、若者たちは移民の希望の星だと言われています。彼らはこれからも、日系社会を支えていく存在であるでしょう。頼もしい限りです。彼らが居る限り、日系社会はこれからも止むことなく発展進歩して行くであろう。本当に悦しいことです。
 だからこそ、先人達の貴い足跡を、後世の人にも詳しく正しく教え伝えていかなければならないと強く思うのです。笠戸丸移民から107年。この貴い歴史を大切に汚さないようにして行きたいものです。
 8月1日のニッケイ新聞に、日系人初の海軍少佐・和田典明さんが誕生したとあり、悦ばしく読みました。55歳というのだから、これからどれだけ上進して行くか計り知れません。悦ばしく楽しいことであります。和田典明さんは、今日の日系コロニアの希望の星であります。今後も体を大切に、上進を続けて下さい。
 若者よ、ブラジルはこのように自由平等な国であり、努力する者は必ず報われるのです。頑張って下さい。あなたたちの前途は、洋々と広いのです。若者よ、大志を抱け!