大阪・サンパウロ姉妹都市協会(吉川秀隆会長)が2月に主催した「第5回ポルトガル語スピーチコンテスト」の優勝者・嶋村知恵さん(33、静岡)が、親善大使として先月25日に来伯した。9月8日までの約2週間、語学研鑽も兼ね病院訪問や観光を行なう。
地元は在日ブラジル人の多い静岡県浜松市。医科大学卒業後、看護師として働いていたが、以前から関心があった外国語を学ぼうと思い立った。その時頭に浮かんだのは、小さい頃から馴染みのあったブラジル人だったという。
看護師を退職し、神田外国語大学の国際言語文化学科に入学。「ポ語を学ぶのは楽しく、日々上達していくのが嬉しかった」と振り返る。
今回が初めてとなる訪伯では、「現地の病院を見て、日本との違いを知りたい」と、訪問希望地に病院を挙げている。現在働いている病院では、ブラジル人患者とうまくコミュニケーションが取れず悩んだことも。「ブラジル人患者を理解する手助けが出来れば」と意気込みを語った。
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大阪・聖姉妹都市協会の親善大使として来伯した嶋村知恵さん。デカセギブラジル人の多い地元浜松市では、勤務先の病院で通訳兼看護婦として活躍中。イヤホンなしでテレビを視聴し、相部屋の日本人患者とトラブルになるブラジル人や、入院費未払いにも関わらず「個室に入れろ」と要求するブラジル人を、覚えたてのポ語で〃再教育〃。中々骨の折れる仕事のようだ。ぜひとも今滞在でレベルアップを図り、帰国後も異文化間の潤滑剤として大いに手腕を発揮してほしい。