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USP=学生が背後から銃撃される=キャンパス内で相次ぐ犯罪

 1日夜、サンパウロ市西部ブタンタンのサンパウロ総合大学(USP)構内で男子学生が強盗に襲われ、銃撃される事件が起きた。2日付伯字紙が報じている。
 被害にあったのは文学部4年生のアレッシャンドレ・シモン・デ・オリヴェイラ・カルドーゾさん(28)で、午後9時頃、哲学・文学・人文科学系校舎の前で男性の3人組に襲われ、背後から銃で撃たれた。
 カルドーゾさんは大学内の警備員に救出され、構内の大学病院に運ばれて手術を受けた。容態は安定しているという。
 カルドーゾさんは授業を早めに切り上げて教室を出、駐車場に向かうところだった。同大学ではこの事件後、多くの授業が中止となった。
 通報を受けた軍警が、総力を挙げて犯人の捜査にあたった結果、2人をキャンパス外で、1人をキャンパス内のバスの中で逮捕した。犯人は17歳2人、16歳1人の未成年で、バスの中で逮捕された少年は22口径の銃を持参していた。
 3人はいずれもUSPに隣接するファヴェーラ〃サンレモ〃の住人で、少なくとも2人はUSP構内を含む強盗事件などの前歴があり、少年院にも複数回収容された経験がある。伯字紙によると、少年の母親たちはこの事件で非常に動揺しているという。
 USPでは2011年に経営学部の学生が構内の駐車場で強盗に頭を打たれて死亡する事件が起きて以来、構内の警備強化のために軍警の導入または常駐が検討されているが、学生たちは警察が立ち入れば学内の自治精神が損なわれるとして反対し続けている。同校構内では今年の1月~7月だけで窃盗事件が129件、強盗事件が33件、誘拐事件が2件、強姦事件が1件起きている。