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14年の統一選で、バイーア州を遊説するジウマ大統領(Ichiro Guerra/Dilma 13)
14年の統一選で、バイーア州を遊説するジウマ大統領(Ichiro Guerra/Dilma 13)

政治改革法案上院で承認=変更加わり下院差し戻しに=選挙運動にも変更点多数

 3日夜、上院本会議で、選挙時の企業献金などを含む政治改革法案が審議され、企業献金は候補者個人と政党の双方に対して禁止する事などを承認したと3日付エスタード紙が報じた。
 今回の上院の決定は、今年の上半期に下院が承認した内容と異なった。下院では選挙時の企業献金を合法としたが、上院は違法としたため、下院が承認した内容に変更が加えられた事になる。この法案が正式に施行されるためには、下院に差し戻した上、再承認が必要となる。
 条文によると、企業家個人は候補者と政党の双方に好きなだけの献金を行う事ができるが、その金は個人資産からに限られ、会社の金を使う事はできない。
 候補者は、選挙運動の後援を個人からも政党からも受ける事ができる。また、各政党の選挙資金は、個人献金と政党積立金から調達できる。
 3日の上院本会議は約6時間かかり、所属政党の変更に関する規定についても話し合われた。同会議では、2年に1度、選挙の13カ月前(立候補手続きのために所属政党を決定する1カ月まで)に党籍を変更する事を承認した。
 今回の決定は、政党や連立単位の得票に応じて議席数が分配される連邦下院議員や州議員、市会議員に有利に働く。それは、STFが5月に、任期中の党籍変更を認めないルールは、(比例代表ではなく)得票数で当否が決まる市長や知事、上院議員、大統領職には適用されないと決めているからだ。
 また、選挙区についても、候補者は選挙区に居住する義務はないとし、現行法に変更を加えた。また、大統領、知事、市長選で、決選投票になった場合の公開討論は3回行う事を義務付ける新しい規則を承認した。
 上院ではまた、選挙活動期間を短くする事なども決めた。テレビやラジオでの選挙運動期間は45日から35日に短縮され、選挙における広報カーの利用にも制限が設けられる事になる。
 指紋認証については、民主社会党(PSDB)と労働者党(PT)の間で意見が分かれたが、投票者の確認は指紋で行うべきとのPSDBの主張が通った。