ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | セー聖堂前で人質事件=犯人と救出試みた男性が死亡

セー聖堂前で人質事件=犯人と救出試みた男性が死亡

 4日午後2時頃、サンパウロ市中央セー広場にあるセー聖堂の階段で、女性を人質にとった男性と女性を助けようとした男性が死亡、女性も被弾という事件が起きた。
 警察は当初、強盗が女性を捕らえ、銃で脅して人質にしたが、周囲の人達が気づいて騒ぐ中、事件に気づいた通行人らしき男性が、犯人に近づいて女性を助けようとしたところ、気づいた犯人と取っ組み合いとなった。
 女性はこの隙に逃げようとしたが、犯人が男性と女性に発砲したため、聖堂前に集まっていた軍警達が撃ち合いの末、犯人を射殺した。女性を救出しようとした男性は、聖堂の扉の方に向かい、支柱に体をもたれ掛けたが、そのまま倒れ、息を引き取った。女性も被弾したが、命には別状はないという。
 一方、セー聖堂の職員によると、犯人と女性は事件の前、少なくとも2時間位、教会の奥の席で平静に話し合っていたという。
 だが、警備員の一人が「カバンに何かヘンなものを入れていそうだから気をつけろ」と職員らに警告した頃から、犯人の行動に変化が見られ、2人で一緒に外に出て行ったと思ったら、喧騒が始まり、驚いた路上生活者達が聖堂内に逃げ込むと共に扉を閉めたという。
 同広場の警備に当たっていた軍警達は犯行に気づき、犯人に向かって銃を捨てるよう呼びかけたが、犯人はそれに応じなかったという(4日付フォーリャ紙サイトなどより)