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降れば大雨の南・南東伯=各地で洪水や倒木、停電

 寒冷前線の影響で南伯と南東伯が強い雨や強風に見舞われた8日、各地で洪水や倒木、停電の被害が発生したと9日付伯字紙が報じた。
 サンパウロ市の8日の平均降水量は69・3ミリで月間平均降水量を超え、今年最も雨の多い日となった。1~8日の累積降水量は86・6ミリで、平年の月間降水量67ミリを約30%上回った。
 まとまった雨に弱い体質は相変わらずで、通行不能となるほど水が溢れて車が浮く、車や地下鉄なども徐行運転、雨で地盤が緩んだところに強い風が吹いて木が倒れるといった被害も相次いだ。ヴィラ・マダレナでは倒木により40歳の女性が大たい骨を骨折した他、倒木で電線が切れたり、家屋や門が破損したりした例も多く、変圧器破損なども含んだ理由での停電も各地で起きた。
 大サンパウロ市圏のサンベルナルド・ド・カンポ市では濁流に飲まれた人を消防が救出した他、オザスコやグアルーリョス、ブラガンサ・パウリスタなどでも停電や倒木、家屋損壊などの被害が出た。
 パラナ州は8日未明に雹を伴う豪雨と強風に襲われ、31市で被害が出た。一部地域ではレンガに匹敵する大きさの雹も降ったとされ、家屋破損は2万9千軒に上った。フォス・ド・イグアス市では屋根を覆うビニールシートが足りなくなる事態も生じた。同州では10人が負傷し、内4人が入院している。 
 雨と風の被害はサンタカタリーナ州でも起き、19市で雹が降った。10分間の降雹で約1千軒の家屋に被害が出たカンポ・エレ市では、緊急事態宣言も出された。
 南伯や南東伯では今週中にまだ2回、寒冷前線が接近すると予測されており、今回の雨で緩んだ地盤がさらに水を含んで土砂崩れを起こす危険などもあるので要注意だ。