失業者が増えたりしたせいで、負債を抱える人やその額が増えている事で、精神的な問題を抱える人も増えている。
クレジット保護サービス(SPC)が行った調査によると、負債がかさみ、払えない事で精神的にも追い詰められ、不眠症や不安感、電話に出るのが怖いといった症状を訴える人は年々増えているという。
ブラジルには現在、何らかの負債を抱える消費者が5730万人おり、8月だけでその数は30万人増えた。負債を抱える人の半数は、クレジットカードや特別小切手、融資の返済、各種の保険といった、銀行に対する借金を抱えている。小売店などに対する負債は20%で、携帯電話や固定電話の通話料やインターネット使用料、ケーブルテレビなどの通信関係の負債は14%。電気代や水道代が払えないケースも7%ある。
SPCによると、昨年の債務不履行の最大の原因は無計画な消費癖だったが、今年の場合は失業したために支払いを継続できなくなった例が多いという。こういう人達の場合、借金そのものも避けようと心がけ始めているが、既にある負債を返済するのが困難なケースが多い。
借金がかさんだり、返済が出来なかったりすると、それに伴う精神的な圧迫は日に日に大きくなるのが常で、大半の人は恥ずかしさや悲しさ、いつ払えるかわからない事から生じる不安を訴えており、電話に出るのが怖くなる人もいる。
消費できる上限を超えた買い物やそれに伴う利息上乗せで、コントロールしきれなくなったために絶望感に陥る人も相当数いるようだ。
負債を抱えている人の25%は、不安感や絶望感を煙草や酒、やけ食いといった形で解消しようとするともいわれ、精神面での問題は大きい。専門家は、負債を数回に分けて返済するなどの方法を探す事を勧めており、精神的な治療が必要な場合は心理学の講座などがある大学でカウンセリングを受ける事も可能だと助言している。(10日付G1サイトより)