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ソフィアちゃん、天国に凱旋

 14日朝、新聞に出ていない事件や詳細な情報を確認するために伯字紙サイトを開いたら、1歳8カ月のソフィアちゃん死亡の記事が目に飛び込んだ▼消化器系の器官がほとんど機能しない難病で、胃から大腸に至るまでの五つの器官を移植されたが、肺の炎症のために入院先の米国の病院で亡くなったのだ。手術の資金を必要としている事などを弊紙のサイト記事にした事もあり、その後が気になって、渡米した事や手術の成功、術後もしばらくは順調だった事などは捉えていたが、一月位前から容態が悪化。医者は延命装置を外すかと尋ねたが、両親はそれを拒んで祈りの支援を呼びかけていた▼幼女が助からなかった事は悲しいし、生後6週間で長男を失くした我が家では他人事とは思えない。だが、最後の最後まで諦めずに戦った両親の姿はソフィアちゃんの笑顔と共に、フェイスブックなどでその動向を見守ってきた人達に大きな感動を残した▼交通事故などでの突然死もインパクトは大きいが、幼子の死が両親や周囲の人に与えるインパクトもまた大きい。ソフィアちゃんの事を〃天使〃と呼ぶ支援者の一人は、「天国には今日、最後まで戦い抜いたもう一人の天使が舞い戻った」とFBに記した。「余りにもかわいいから、『使命は果たし終えた』と神様が呼び戻されたのだろう」との言葉が、両親の心の中に出来た空洞を埋めて余りあるものとなってくれればと願わされる▼遺族達にはソフィアちゃんの遺体をブラジルに持ち帰るか、米国で火葬に伏すかの判断も必要だ。誕生日は迎えられないだろうといわれていた幼女が、1年8カ月を戦い抜いた事とそれを支えた人々の歴史は重い。(み)