大サンパウロ市圏とサンパウロ州ブラガンサ・パウリスタ地方での水泥棒は、1~7月だけで1万1200件摘発され、盗水の量は20万人を1カ月間賄える量に達していると、14日付G1サイトが報じた。
サンパウロ州水同公社(Sabesp)によると、両地域では、水道メーターに細工をしたり、供給網に直接アクセスして水を引いたりする水泥棒が、昨年同期比35・8%増え、24億6千万リットルの水が盗まれた。
この量は、サンパウロ市東部のイタケーラ地区やリオ・クラーロ市のような人口20万人の地域が1カ月間に必要とする量に匹敵する。13年1~7月は9580件で26億1千万リットル、14年1~7月は8220件で25億8千万リットルが盗まれたから、3年分では、サントアンドレー市の人口に相当する72万人に30日間供給できる水が盗まれた計算になる。
同公社では、サンパウロ州での水危機が言われ始めて以来、市警の協力も得て、水泥棒の摘発を強化している。市警が現行犯逮捕した水泥棒は大サンパウロ市圏だけで月平均5件という。水を盗んでいる人は料金を払わないため、水の使い方にも無頓着で浪費傾向があるという。
水泥棒は電気泥棒同様に違法行為として罰せられ、盗んだ量に見合う上下水道料金の支払いを命じられる。盗水が判明した場合、家屋の所有者または居住者は警察で調書を取られる。この時点では保釈金を払えば釈放される可能性があるが、犯行が実証されれば2~8年の実刑判決と罰金が命じられる。
8月のサンパウロ市では121件の盗水が確認され、逮捕者も30人出た。リベルダーデ区で見つかった例は、昨年8月に水や電気を切られた家屋(9家族20人が居住)が、各供給網に直接管や線をつないで水と電気を盗んでいた。市中央部では、13年に水を切られたが不法な方法で水を盗んでいた隣のビルから更に水を盗んでいたランショネッテも摘発された。