サンパウロ州の水源地周辺の再植林計画の達成率は、発表から6カ月後も0・67%と15日付フォーリャ紙が報じた。
非政府団体のTNCは昨年、大サンパウロ市圏にある貯水池周辺の4464ヘクタール(土地面積の3%に相当)再植林すれば、同地域の貯水率は50%改善できるというデータを発表し、その費用は2億レアルと試算した。
この費用は、環境破壊などで原生林の回復を命じられた企業などが払う罰金で十分賄われるとされ、サンパウロ州政府もこの計画に賛同したが、発表から6カ月を経ても、再植林されたのは30ヘクタールのみ。州環境局によると、400ヘクタールは数カ月以内に植林開始というが、現状では2年間で4464ヘクタールとの目標達成は困難だ。
TNCは、この計画で地域内の森林の保水力が上がって貯水率が改善すれば、水をくみ上げる費用や浄化する費用も減ると訴えている。
同様の計画は2014年にも発表されたが、水危機のために再考されていた。州環境局の担当者は「現在のように雨の少ない季節は、せっかく植えた苗木も枯れてしまう可能性があり、植林の効果は少ない」というが、政府関係者は、2年間で4464ヘクタールに再植林という目標は、今からでも達成可能だと釈明している。
別の非政府団体〃イニシアチヴァ・ヴェルデ〃の代表は、企業や公的機関、非政府団体がこの計画の事をもっと認知すべきだと訴えている。