17日、エドゥアルド・クーニャ下院議長(民主運動党・PMDB)はジウマ大統領の罷免請求書を受け取ったと18日フォーリャ紙が報じた。クーニャ議長が執務室に提出者を招きいれて、罷免請求書を受け取る様子は報道関係者にも公開された。
罷免請求を提出したのは、法律学者のミゲル・レアーレ・ジュニオル氏と、労働者党(PT)創設者の一人のエリオ・ビクード氏の代行で娘のマリア・ルーシア・ビクード氏で、罷免請求を提出後、両氏揃って、ジウマ大統領と現政府への反対演説を行った。
レアーレ・ジュニオル氏は「我々は武装独裁政権と戦ってきた。今度は金で腐敗した独裁政権と戦う時だ」と語り、10年から14年の第1期ジウマ政権の不正を、今回のジウマ大統領の罷免につなげることは可能との見解を示した。マリア・ビクード氏も倫理性などを求め、「嘘はもうたくさん」と語った。
民主社会党(PSDB)をはじめとする野党は、レアーレ氏に依頼して罷免請求書提出の準備を進めていたが、最終的な罷免請求書はビクード案に一本化された。
罷免請求書提出の場には草の根運動の「路上に出よ」や「ブラジル自由化運動」、「路上にて」の指導者達も姿を見せ、クーニャ議長に罷免請求書の早急な精査を求めた。
罷免請求書では、ペトロブラス社を巡る汚職事件や、政府が歳出の支払いを遅らせ、その支払いを公的銀行に肩代わりさせた〃ペダラーダ(粉飾会計)〃にも触れ、ジウマ大統領の財政責任法違反を指摘している。
クーニャ議長は、反PTや反ジウマ色の強い発言へのリアクションを示さないよう留意し、罷免請求を受理した事と自分の職務を果たす意向である事を明らかにした。
今回の罷免請求の提出は、カルロス・サンパイオ下議、ブルーノ・アラウージョ下議(共にPSDB)、民主党、連帯といった野党側のリーダーに、連立与党PMDBの造反議員らも加わって行われた。
罷免請求書の審議継続の判断はクーニャ議長に委ねられる。罷免請求の審議が継続される場合、同請求は特別委員会で審議された後、下院本会議に送られる。総勢513人の下議の内、342人が賛成に回れば、罷免に向けた手続きが始まる。
タグ:ペトロブラス PT PSDB PSD 汚職 PMDB 写真ニュース ジウマ大統領