教育省が17日、14年に行った全国テストの結果、3年生の57%は単純計算さえできず、22%は短い文章も読み取れない事が判明したと発表したと17日付各紙サイトや18日付エスタード紙が報じた。
公立校4万9千校の生徒230万人を対象に行われたテストは、読解と作文(国語)、算数の3種で、読解と算数は4段階、作文は5段階で評価し、年相応の学力の有無を判断する。
読解では、短い文章から必要な情報を読み取ったり漫画を理解したりするのが困難なレベル1の生徒が22・21%。算数では、アナログの時計が読めない、棒グラフの意味がわからない、足し算はできてもそれ以外の計算はだめというレベル1~2の生徒が57・07%いた。作文も、初歩的な文しか書けず、スペルや文法のミスが多いレベル1~3が34・46%おり、55%はある程度書けるがミスも目立つレベル4だった。
年相応の学力がついていない生徒は全体の34・5%で、ジャニネ・リベイロ教育相も「恥ずべき結果」と評した。
地域による学力差も大きく、読解力では、北伯と北東伯はレベル1の生徒が35・06%と35・56%いたが、南東伯と南伯は13・05%と11・94%だった。
それでも、14年の読解力の結果は13年より良く、レベル1は24%から22%に減り、レベル4は10%から11%に増えた。
専門家は、読解力がないと算数の応用問題は解けないし、その後に学ぶ歴史や地理、化学などの理解も難しくなる。1~9年生で必要な学力がついていないと、高校生になっても、興味がない、ついていけないなどの理由で中退する生徒が増えると警告を鳴らした。
サンパウロ州では、算数が1~2の生徒は38・35%で、読解力が1だった生徒は11・49%、作文が1~3だった生徒は14・74%だった。サンパウロ市の結果は各々、38・99%、12・14%、15・12%だった。