昨今のドル高傾向でブラジル人が国外旅行を控え始めた事と、米ドル建ての支払いが一般的なクルーズ旅行の停滞が、国内のホテルに追い風となっていると18日付エスタード紙が報じた。
宿泊予約サイトHoteis.comによれば、今年から来年の16年にかけての国内のホテルの宿泊稼働率は高まっているという。
今年1月から現在までの同社サイトを通じた総予約客室数は、前年の同じ時期に比べて2倍以上になった。
Hoteis.com副社長のネーハ・パリク氏は、ブラジルの潜在力はまだまだあるとしている。「現在ブラジルを訪れる外国人観光客はスウェーデンと同じ年間500万人で、メキシコの2千万人にまだまだ及ばない。成長の余地があるということだ」と語った。
同氏によれば、来年のリオ五輪も観光客増大につながるはずで、国外からのサイト経由でのホテル予約は5倍になっている。また、ドル高レアル安による外国人への割安感と、昨年のW杯でブラジルを訪れた観光客の95%がまたブラジルを訪れたいと語ったことを楽観材料としてあげている。
しかし、全ての観光業者が同じ見解ではなく、五輪効果がリオのみに留まるのではないかとか、リオは既に世界的に有名な観光都市で、伸び幅は限られているのではないかとの見方も出ている。