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中央銀行=GDPはマイナス2・7%=今年の成長予想を下方修正

 中央銀行が24日、15年の国内総生産(GDP)の成長見通しはマイナス2・7%と発表したと同日付各紙サイトが報じた。新しい成長見通しは、6月時点のマイナス1・1%から大幅に下方修正されている。
 今回発表された見通しは18日までの資料を基に試算されたもので、農業は2・6%成長(6月の見通しでは1・9%)と上方修正されたものの、工業はマイナス3%が同5・6%、サービスもマイナス0・8%が同1・6%に下方修正された。工業では、製造業がマイナス6%から同8・2%、土木業もマイナス3・3%が同78・8%に下方修正されており、雇用や原材料の生産も落ち込むと見られている。
 また、一般家庭消費はマイナス0・5%が同2・4%に、投資もマイナス7%が同12・3%に下方修正された。
 貿易関係では、国内消費の落ち込みとドル高レアル安で、輸出が8%伸び、輸入は10・7%減るとの予想が出された。ただし、18日の時点の為替は1ドル=3・90レアルだった。
 一方、同時に発表されたインフレに関する予想も、大きな懸念材料だ。 中銀は今回、今年の拡大消費者物価指数(IPCA)の見通しを、6月時点の9%から9・5%(政府目標の中央値である4・5%の倍以上)に上方修正した。16年のインフレは5・3%で、こちらも4・8%より上昇修正されている。
 今年のインフレ上昇には、政府が価格統制しているものの値上がりが大きく影響している。主な統制価格品と8月までの価格上昇率は、ガソリン9・6%、家庭用ガス15%、電気代49・6%で、値下がりしたのは固定電話代の3・5%のみだ。政府統制価格品の値上がり幅は年15・4%(6月時点では13・7%)と見られている。
 16年の価格統制品の価格上昇率は5・7%と見られており、こちらも6月の予想より0・4%ポイント上昇した。