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国外旅行客を直撃!=ドル高で必死の節約旅行

 ここ数カ月のドルの高騰に、国外旅行を躊躇するブラジル人は増えている。8月に観光省の行った調査によると、今後半年以内に旅行に行きたいと考えている人の78%はブラジル国内を行き先に選ぶだろうとしている。しかし、国外旅行の予定を既にいれており、支払いも済ませている人にとっては処置なしだ。旅費は確実に高くつく。
 2年前、ファビオ・ジアス氏(会社経営・43)は4人の友人と共にある旅の計画を立てた。シカゴからロサンゼルスまでを結ぶルート66を走破するというものだ。
 数カ月前1ドル=2・8レアルだった時に飛行機やホテルを予約した。その時のプランは3台のクラシックバイク、ハーレーと1台の車をレンタルするというものだった。でも今では1ドル=4レアル。「ハーレーのレンタル料は1日200~300ドルだから、ハーレーの件はダメになっちゃった」「泣いて計画変更、ワゴン車を1台借りて全員で行く事になった。まあ、友人だしそれでも楽しいと思うけど」と笑う。電気製品の買い物も中止になった。「食事もシリアルスティックだけだって冗談を言っているよ」。
 移動、宿泊を既に抑えた人が出来る事は、買い物を減らす事位だ。
 オーランドのディズニーワールドに家族と友人総勢14人で行くグスターヴォ・タバレス氏(医師・40)は語る。「航空券を買ったときは1ドル=2・9レアルで、みんなで一緒に泊まる一軒家を借りたときは1ドル=3・2レアル。1ドル=4レアルになったときは凍りついたね。父なんか、石鹸やトイレットペーパーまで持って行くって言ってるよ」
 24日、グアルーリョス空港の旅行者向け、ドルの販売レートは1ドル4・4レアルだった。金融取引税の課税率が大きい先払いカードを米国で使った場合のレートは、事実上1ドル=4・6レアルにもなる。
 「買い物は全てキャンセルだね」と語るグスターヴォさんだが、長女へのiPhone―6だけは別のようだ。「これだけは外せない。娘はこれを楽しみにずっとお金をためてきたから」
(25日付エスタード紙より)