25日、ロイター通信社が、米国に本部を置くビル&メリンダ・ゲイツ財団(B&M・G)が、ペトロブラス社(PB)に対し、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)で明らかにされつつある同社の汚職事件の影響により、株式市場で失った金額の補償を求めて訴訟手続きに入ったと伝えた。
米国ニューヨーク(NY)マンハッタンの連邦裁判所に24日夜、提出された訴状によると、「PBの行った贈賄とマネーロンダリング」は、同社に投資していたゲイツ財団とWGIエマージング・マーケッツ基金に数千万ドルの損害を与えたとしている。
「実際には、この事件は日毎に新たな犯罪者、新たな収監者、新たな隠し口座が現れており、全容が明らかになっていない」と訴状にはある。
PBは米国で無数の訴訟を抱えている。それらの訴訟では、数年に及ぶ腐敗、贈賄により、同社の株式や債券の価格は980億ドル以上誇張されていたとしている。
同財団はマイクロソフト社によって2000年に設立され、教育と健康の質の向上と貧困削減に焦点を当てている。
B&M・G財団は、損失の大部分を回復するための最良の方法だと信じ、独自にペトロブラスを訴えており、PBの監査会社であるプライスウォーターハウスクーパース社(PwC)ブラジル支社も告訴されている。
PBは伯字サイト、ロイター通信社の取材に応じず、PwC社も見解の発表を避けた。
PBの市場価値は、7年前のほぼ3千億ドルから9割以上下落した。4月にPBは、汚職のために62億レアルの損失が出て、保有資産も440億レアル以上減少したと発表した。
シアトルに本社を置くB&M・G財団は413億ドルを寄付金の基本資産とする、世界最大の慈善団体の一つだ。