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衣服と朝のひと時=イビウーナ 瀬尾正弘

 私の起床は毎朝5時である。床から出ると先ず窓を開け、今日の天気はどうか空一面を見て雲の様子など眺める。まだ少し暗いが…。冬場は外温が何度あるか確認して、作業着の上、下着など決めて着服する。天候に異変がなければ毎日ほぼ同じ様な衣服だ。
 しかし冬場は毎日の温度差が大きく、ズボン以外は一定ではない。ことに私の住むイビウーナ地方は、冬は薄霜も何度かかり、何年に一度は零下2~3度に下がり、ひどい年には氷点下5度の記録もあるくらい寒い地方だ。
 また、やっかいなのは人それぞれの体質だ。私は暑がりやであり、また、寒がりやでもある。冬の寒い朝は上着を枚着る時もある。薄着、厚着の目安は、2~3度に1枚を考慮して着る。衣服にもよるが、近年日本では非常に暖かい布地が開発され、上着、下着とも一般に販売されている。ズボン下なども薄くて暖かい品があり、私は一昨年より愛用している。
 ブラジルでもすでに同じ様な衣服が販売されていると思うが、私はブラジル製の衣服はあまり着ない。というのは、私も妻も、ブラジル製は体にぴったりしない。一言で云えば、全ての衣服が大きすぎるのだ。だから自然に日本製を好み愛用するようになる。
 ことに老齢となり、寒い時期にブカブカの衣服を着るのは寒く、健康のためにもよくない。ただ私は前記したとおり、暑さ寒さに弱いので、冬の寒い朝は上着を5枚も重ねて着ているが、少し仕事をすると汗をかき、1枚、2枚と竹の子の皮をはぐように脱いでいかないと汗でびっしょりになる。終日着たり脱いだりでやっかいなものだ。
 朝、衣服を着るとまず5分程度の祈り、あとはTV5の天気予報とニュース、NHKニュースなど見ながらカフェの準備。ポン(パン)1枚を2人で、ほかグラノラードと黄粉それぞれ大さじ1杯を器に入れ、それにヨーグルト1/2コップを加えて混ぜ、食べる(1人分)。
 ほか、レイテ(牛乳)、ケイジョ(チーズ)、プレズント(ハム)、芋、マンジョカ、もちなど、その朝あるものを少し、果物2~3種が吾が家の朝のカフェである。カフェの後は時間を見計らい(6時~6時半)、明るくなり始めると妻と一緒に散歩に出かけ、およそ3キロメートル余の道程を50分程かけて歩く。(私が散歩を始めたのは今年2月からであるが、妻はこの田舎に住むようになって15年続けている)
 小休止して、7時半より作業開始。私は野良へ、妻は家事。以上が見出しのとおり、私の衣服と朝のひと時である。ただし、私は毎火曜日朝4時にサンパウロ市に向かって出発し、しその配達をしている。未だに毎日多忙な日課があり、有り難い日々を送っている。