9月29日に14年の暴力白書の一部が公表され、ブラジリアを含む全国の州都では30分に1人が殺され、1万5932人(13年比0・8%増)の命が奪われたと9月30日付フォーリャ紙が報じた。
10万人当たりの殺人や負傷後に死亡、強盗殺人の犠牲者数(発生率)トップ10は、フォルタレーザ(セアラー、77・34)、マセイオー(アラゴアス、69・53)、サンルイス(マラニョン、69・07)、ナタル(北大河、65・89)、ジョアン・ペッソア(パライバ61・61)、テレジーナ(ピアウイ、53・06)、ベレン(パラー、53・06)、サルバドール(バイア、48・12)、クイアバー(マット・グロッソ、47・44)、アラカジュー(セルジッペ、47・13)で、北東伯では9州都中八つが名を連ねた。
14年の全国平均はまだ出ていないが、フォルタレーザの発生率77・34は、13年の州都での平均発生率(33)の倍以上、全国平均(25・2)の3倍以上という高い数値で、幼馴染の友人にも心を赦せないという住民さえいる。
暴力事件の犠牲者が州都で多いのは、人口が多く、生活の質に公共サービスが追いてこない事、麻薬の使用者が増えている事などが原因とされ、近年の経済成長に治安対策がついていかない北東伯中心に、市周辺部での犠牲者が多いという。
国と州を合わせた治安対策費は13年比16・6%増の712億レアルとなったが、ピアウイ、マット・グロッソ、パライバでは対策費が減少またはほぼゼロだった。
同日付エスタード紙によれば、サンパウロ州は国の対策費81億レアルを上回る104億レアルを投じており、サンパウロ市での殺人発生率は10・1、負傷後の死者と強盗殺人の犠牲者を入れても11・43で全国一低かったが、国連が望む発生率10を下回る事は出来なかった。