9月30日、サンパウロ市市議会は、フェルナンド・ハダジサンパウロ市市長(労働者党・PT)の市政が主張する、500平米以上の空っぽの土地、または小さな建造物はあるが居住者が不在の土地に対する都市不動産所有税(IPTU)は、通常の家屋などに設けた値上げ幅の限界の適用外とする条例を承認した。1日付伯字紙が報じている。
この法案はハダジ市長の裁可を受け次第、16年分のIPTUから有効となる。16年分の同税の値上げ幅は、一般住宅で10%、商用の建物で15%を上限とすると既に決められているが、新たに承認された条例の対象物件に関しては、市が任意に値上げ幅を決めることが出来る。
これが裁可されれば、課税対象となる家屋の約2・5%にあたる7万9千軒が対象となり、1億5千万レアルの税収増が見込まれる。
ハダジ市長によると、これは違法建築の疑いのある物件の対策のためのものだという。当初の市側の原案としては、土地の広さに関係なく、建築が途中で放棄されたような不法建築の物件を対象にしようとしていた。
原案は、「たまたま人から土地を譲り受けて、家を建築する金がない所有者までを対象とするのか」との野党側の反対もあって9月29日に一度却下されたが、翌30日に修正法案が通過した形となった。