【既報関連】連邦会計検査院(TCU)は5日、連邦政府からの圧力を受けながらも、14年度の連邦政府の粉飾会計疑惑の審理を予定通り7日に行うことに決めた。これでこの会計が違反と判断されれば、ジウマ大統領の議会での罷免審議が進む可能性が広がる。6日付伯字紙が報じている。
連邦総弁護庁(AGU)のルイス・イナシオ・アダムス長官が、ナルデス判事が事前に自身の意向を公に話しすぎて、他の判事に強い影響を及ぼす可能性があることから同判事を報告官から外すよう要請したことは昨日付本紙でも報じた。
TCUはこの要請書を受け取ったが、5日夜、予定通りに7日夜に連邦政府の14年度の会計審理を決行することを決めた。この会議にはアロルド・セドラス長官やナルデス判事自身を含む6人の判事が集まり、この決断を下した。
TCUは6日にも、ナルデス判事に関する連邦政府の異議申し立てについての会議を開いたが、TCUとしては交代の意思はない。
ナルデス判事は5日の会議の後、エスタード紙の取材に対し、「昨年、ペトロブラスのパサデナ製油所買収に関する損害を審理した際、元同公社国際部長のネストル・セルヴェロー氏の弁護士から、同件の担当者だったジョゼ・ジョルジュ報告官を代えるように嘆願された。だが、私たちはそれを却下して審議を行った」と、ラヴァ・ジャット作戦での被告であるセルヴェロー氏の例を出しながら説明した。
また、同判事は連邦政府の行為に関し、「時間稼ぎのために、おびやかしたつもりかもしれないが、私たちはそれには屈しない」と答えた。
このTCUの反応に対し、アダムス長官は不満を隠さず、ナルデス判事を交代させない場合は最高裁に訴える構えだ。同長官は、「法廷とはあくまで技術的に判断するための場所であり、ナルデス判事や(ラヴァ・ジャット作戦を管轄するパラナ州連邦地裁の)セルジオ・モロ判事のような、自分が裁判を仕切ろうとするような態度は認めがたい」と抗戦の構えでいる。これで違憲判断が出れば、ジウマ大統領の罷免嘆願のための根拠が出来てしまうため、阻止に必死だ。
5日付G1サイトでは、先日の再編完了後、5日に新閣僚の就任式が行われたばかりの連邦政府内には、今回、連邦政府がナルデス氏の交代を求めたことで、かえってTCU内の連帯感を強めてしまったのではないかと恐れている閣僚が数人いると報じている。
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