ドル高レアル安が急速に進んだ9月、中央銀行はドル高抑制のためのスワップ取引で過去最高の386億レアルの損失を被ったと8日付エスタード紙が報じている。
8月31日の赤字予算案提出や、スタンダード&プアーズによる投資格付引き下げなどで、9月はドル高が急進し、94年のレアル・プラン導入後初の1ドル4レアル超えを記録した。
ドル急騰抑制のために中銀が使ったのがスワップだ。これは一定レートで相手国の中銀から借りた通貨を市場に流して市場の流通量を操作するもので、期日までに相手国通貨が強くなれば返済時に損失が生じ、逆ならば利益を得る。
今年はドル高のため、ブラジル中銀が被った損失は9月だけで386億レアル、累積では1083億レアルに及んでいる。14年の損失は173億レアルだから、現時点の損失は約6倍だ。13年の損失は13億レアルで、12年には11億レアルの利益を得た。中銀は9月、過去の借り入れ分の返済期日延長と共に、5度の介入で50億ドルのスワップを提示、41億ドルを市場に流した。
一方、9月のスワップに伴い、中銀の外資準備高は1247億レアル増えた。年間では4929億レアル増えている。
(中銀)ドル高で3866億レ失う=スワップ取引での損失拡大
ドル高レアル安が急速に進んだ9月、中央銀行はドル高抑制のためのスワップ取引で過去最高の386億レアルの損失を被ったと8日付エスタード紙が報じている。
8月31日の赤字予算案提出や、スタンダード&プアーズによる投資格付引き下げなどで、9月はドル高が急進し、94年のレアル・プラン導入後初の1ドル4レアル超えを記録した。
ドル急騰抑制のために中銀が使ったのがスワップだ。これは一定レートで相手国の中銀から借りた通貨を市場に流して市場の流通量を操作するもので、期日までに相手国通貨が強くなれば返済時に損失が生じ、逆ならば利益を得る。
今年はドル高のため、ブラジル中銀が被った損失は9月だけで386億レアル、累積では1083億レアルに及んでいる。14年の損失は173億レアルだから、現時点の損失は約6倍だ。13年の損失は13億レアルで、12年には11億レアルの利益を得た。中銀は9月、過去の借り入れ分の返済期日延長と共に、5度の介入で50億ドルのスワップを提示、41億ドルを市場に流した。
一方、9月のスワップに伴い、中銀の外資準備高は1247億レアル増えた。年間では4929億レアル増えている。