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サンパウロ州義務教育=生徒の大幅再編成に動く

 9日午前、サンパウロ州の教育改変に反対する学生や生徒が、サンパウロ市目抜き通りのパウリスタ大通り片側車線を占拠してデモを行った。警備に当たった軍警はデモの参加者数を明らかにしていない。
 サンパウロ交通工学公社(CET)によると、パウリスタ大通りは、午前8時25分頃、占拠された。学生達はサンパウロ美術館下の広場からパウリスタ大通りに出て、コンソラソン通りに抜けると、レプブリカ広場にあるサンパウロ州教育局にむけて行進した。
 軍警によると、バイク巡回機動隊(Rocam)と機動隊が先導や周辺警備にあたり、デモは平和裏に終わった。
 学生達はサンパウロ州知事の提案している、各州立校の履修課程を1~5年か6~9年、高校の三つのどれか一つに限定し、在籍する生徒の異動も含めて再編成するという提案に反対している。現在の州立校は、小中一貫校(1~9年)や中高一体校(6年から高校3年まで)など、二つ以上の課程が混在している学校もあり、統廃合が行われる可能性がある。
 だが、サンパウロ州で最も大きな教員組合であるApeoespは、この方策では閉校になる学校が出てくると主張しており、100校以上に閉校の通達が出たとの情報も流れている。
 教育局は声明の中で、再編後に今の体制がどう変わるかはまだ決まっていないとし、全ての学校が再編の影響を受けるとは限らず、地域の必要性に応じて編成後も現在同様に機能し続ける学校もあると説明している。
 教育局はまた、この再編は「学校ごとに扱う年齢を区切り、特定の年齢層に焦点をあてて教育する」事が主目的だとし、一教室ごとの最大生徒数を守りつつ、全ての生徒が今通っている学校から、1・5キロ以上遠い学校に移る事のないようにするとした。
 「11月14日に学校や保護者、教育局スタッフが一堂に会し、教育改変の説明を行う。保護者の疑問を解消し、新しく移る学校も見てもらい、生徒の異動がどのように行われるかも理解してもらう。これは全州規模で行われる」と教育局は発表した。(9日付電子版エスタード紙などより)